八ヶ岳にある稲子岳を登ってきました。
 
日本登山大系をみると(昨年普及版が刊行され購入~でも情報古い・・。)稲子岳には沢山のルートが書かれていますが、実質現在登られているのは左カンテのみの様です。
 

 
早朝4時に集合し登山口となるみどり池に駐車場に向かいます。
稲子湯へ向かいますが登山道への分岐が分からず、手前の道路で少し道迷い。
少し焦りましたが無事ゲート前の駐車場に到着。出発の準備をし歩き出します。
まずはしらびそ小屋まで。
苔むした北八ヶ岳らしい登山道を歩きます。S本さんが途中一葉蘭を発見。(私は言われなければスルーというか知らなかった。)葉っぱが一枚だから一葉蘭というそうです。フムフム。
しらびそ小屋到着。
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さてここから取り付きまでが核心その1です。
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登山道から取り付きまでのアプローチがはっきりせず。地形図と事前に調べてきた情報で迷いつつも、登山道から少し入った所からややはっきりしてきて、岩場へひたすら上がり左に回り込むように進むと赤いハーケンとテープ発見。無事取り付き到着で来ました。
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1P目Sさんリード。以降つるべで登攀。
ここのルートは某ガイドさんが整備をしてくれたそうでここには欲しいかも、という所にボルトを打ってくれてます。あとは残置ハーケンとカムを使って。
整備をしてくれているとの事ですが、それでも浮石とザレている場所があって落石を起こさないか、この岩に加重して大丈夫なのかいつも以上に神経を使いながら登りました。
登った時は平日で他に登攀している人はいなかったのですが、これで前後に他チームがいると石を落とすかもしれないし落とされるかもしれないし(そして大きい岩も落ちる恐れあり)と考えるといい感じはしないですね。

最終の5P目。写真で見るとより脆そう(TT)クラック沿いに登ります。

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登攀グレード的には全ピッチ三級~三級+で困難な部分はなく、スラブありフェイスありクラック・チムニーと変化に富んで楽しいです。
これで岩が安定していたらとても楽しいルートだと思います。
考えようによってはこの浮石も北アルプス等の本チャンルートへの練習となる良いルートですね。

ここもゲレンデでは絶対ないですが、登攀時間・アプローチにかかる時間を考えると練習として良いルートだと思います。(登攀時間が短くどれかしらに時間がかかっても補える。とはいえ浮石に不慣れな初心者は絶対落石させる可能性大ですね。事故につながりかけない)


無事に最終ピッチも終了!1・3・5Pを楽し~!とリードし満足なSさん。
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で、ここから私は見落としていた核心が!
終了点から害獣除けの電子柵までザレ場を歩くのですが、ここには貴重なコマクサと他高山植物があるのです。
カビみたい葉っぱが実はコマクサの芽で5~6㎝位になるまで10年を要し、そして踏むだけでなくまわりの土砂を崩しても枯れてしまうそうなのです。足元をよーく見ながら進みます。

*写真は参考資料です。コマクサって言われても知らなかったので。こんな可愛らしい花が咲くそうです。

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無事電子柵を越え安定した場所まで行き登攀終了!


下山路は中山峠へのはっきりした道を進みしらびそ小屋でチーズケーキセットを食べ稲子湯で汗を流し無事帰宅する事が出来ました。(私は花より団子で美味しい食べ物の調べはばっちり!)
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今回も一緒してくれたSさんと、登らせてくれた稲子岳に感謝です!


☆山行日:6月3日
☆山行メンバー:278・314(記)
☆行程:7:15みどり池駐車場出発―しらびそ小屋―10:19取り付き―全5P登攀―12:30終了点―13:00下山開始―しらびそ小屋―15:00みどり池駐車場―稲子湯温泉