今年行きたかった北アルプスの縦走路、当初は表銀座と裏銀座を別計画で考えていたが、お盆休みはまたとないチャンスで繋いでしまえ。連休前半の天気予報は不安定なようで、後半期待で14-18日の予定だったが、天気予報は日に日に悪い方に変化、でも休みは19日まで、15-19日の工程で強行、少々の雨は覚悟の上。
 
前日、17時に自宅出発、高速割引を有効にするため20時過ぎに降り、21時穂高駅近くの無料駐車場着。曇り空の下、夕食して車中泊。
 
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駐車場よりバス(1700円)もあるが乗合タクシーが割安、6人乗りワゴン車で一人1500円、5時出発。準備して中房温泉より登山開始6時。第1ベンチを素通り、第2ベンチで小休止、このルートは急登だが歩きやすい。合戦小屋ではスイカを頂く、汗した後なのか凄く甘い。更に登り、9時40分燕山荘到着。
 
ここで、霧が濃く小雨気味になってきたので雨具着用。 途中から一緒になった新潟の方と意識して同行。右手に槍が見え、楽し稜線歩きのはずだが、全く見晴らしない。
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更に名古屋からの年配者も同行、3人会話を交わしながら、気が紛れる。途中、小林喜作のレリーフを確認、
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喜作新道により中房と槍が短時間で行けるように。
 
最後の大天井岳への砂地つづら折れ登りがきつく、13時大天荘に到着、天気のせいか、ペースが落ちた。雨のため初日からテントを躊躇していたが、雨が止みテント場は小屋近く砂場なので、テントに。設営後また雨、テント内で初日は生肉を焼いて一杯。夜中は風強くなりバタバタ眠れず、でも雨は降ってない。
 
<8/16>
 
起床すると、夜明け前星空広がっており、期待が広がる。テント撤収後、朝日を眺めカメラ構えるが、雲がちょっと邪魔。
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5時15分大天荘を出発、風も弱くなり始め、砂地をどんどん下り
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30分程で大天井ヒュッテ、宿泊客は出発したようでほとんどいない。ピークを巻くよう森林帯を抜け、赤岩岳を過ぎ、8時ヒュッテ西岳到着。
 
おいしい牛乳を飲み、途中から抜きつ抜かれつの親子連れとお話、親子での登山羨ましい。東鎌尾根に入るため、大きく下る。10m以上のハシゴが2連、3連、怖いと聞いていたが、権現岳のハシゴほどでないような気がする。
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そして今後は登り続き、鎖はほとんどなく、丸太や鉄のハシゴが沢山。
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11時半ヒュッテ大槍到着。
 
槍が大きく迫ってるはずがガスの中、振返り来たルートを確認、鎖やハシゴがチョットで岩場を登り、12時半槍ヶ岳山荘に到着、制限あるテント場を確保。
 
槍山頂のガスが取れ、今山行きで初の対面、
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登って来た尾根を確認、
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1時間ほどするとまたガスの中。雨なくテントを少し乾かす間、まず生ビールでまったりして、テント設営後コンビーフやナスを焼きウイスキーなど、今日を振返る。暗くなるころ床に、風もなく暖かく熟睡。
 
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早めに起床すると、今日も星空に期待が膨らみ、朝食後荷物を纏め小屋横に。4時30分、ヘッデンにカメラ持ち槍山頂へ。
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薄暗い中登っているのは数えるほど、最初山頂には10人ほど、でもその後どんどん人が、韓国系団体も。
 
朝日は大きな雲に覆われていたが、焼けてくる穂高や笠などの山々にはいつも感動する。
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そして、2日前歩いた大天井岳までの稜線、昨日歩いた東鎌尾根を見てよく来たな、反対側の西鎌尾根を見て後半戦行くぞ。
 
山頂から下山後、6時に槍ヶ岳山荘を出発、西鎌尾根を眼下に、初めは砂地のつづら折りを下り、岩交じりを下ったり登ったりで高度下げて、ハシゴはなくザレ場で鎖ちょっと、東鎌尾根より、安全で歩きやすい。
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10時15分双六小屋到着。
 
大休止後、双六岳方面への急な登り、まだ天気も良く日差しが強い。でも予報では天気崩れ早いとのことで、先を急ぎたく双六岳はパス、分岐でカール側巻きルートを選択する。ハイマツやゴロゴロ岩道、途中沢を横切り、水の音がすがすがしい。
 
徐々にガスが出始め、1時間もすると雨が降り始めた。変わりやすい天気だ。12時半三俣山荘到着。
 
雨は降ったり止んだりだが、目前に鷲羽岳が迫って見えている、明日のお楽しみ。ここではもう一つお楽しみ、ネット友が別ルートから来て落ち合うことに。テント設営後、小屋前でビールしていると遠くから、大きな声で愛称を。よく見つけられたものだ。
 
その後、夕食は缶詰やラーメン、だんだん質素となり食欲もわかない。でも床に入るとぐっすり、疲れは取れる。
 
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起床しても、食欲ないけどとりあえずラーメンとワンパターンで、5時三俣山荘を出発。今日も天気よく、鷲羽岳へのつづら折りを登る。ご来光を楽しんだ人達とすれ違いながら。去年はガスでないも見えなかった山頂、今日はすっきりと。
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眼下に鷲羽池、その先に槍ケ岳が。
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振返ると眼下に山荘とその向こうに黒部五郎、
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行く手にはワリモ岳向こうに水晶岳、薬師岳も見え、
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360度のパノラマ。ワリモ岳越え、カール地帯を抜け、7時半水晶小屋到着。
 
デポして水晶岳へ、少し平坦な道を行くと、岩場を登ったり下ったり、山頂からの眺めもすばらしい。
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小屋に戻り、珍しいサイダーとパンで休憩。行く手の長野側がガスリ始め、今日の天気もこれまでか?暫く赤土赤岩の下ったり登ったり、
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真砂岳に近づいてくると色が変わり灰色の岩。水晶から赤牛へと続く稜線を見ながら、次はここへ行きたいとの思い。
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時期にガスも濃くなり、振返ると一瞬槍が顔を出す。
 
その内に廻りの山も見えなく暗くなり始め、雨具の着用。数分後は大粒の雨が降り始め本降り、そしてゴロゴロと遠くで。稜線では避難できる場所なくやばい、五郎小屋へ1Kの看板、とりあえず先を急ぐ。11時半野口五郎小屋に到着。
 
その頃には土砂降り雷音が頻繁に。計画では2時間半ほど先のテン場ある烏帽子小屋までだったが、ここで宿泊することに。テン場はなく高くついたが命に代えられない。同じ頃着いた大学4人組も迷っていたので、泊まることを勧めた。濡れ物は乾燥室に、次々来る避難泊まりの人たちと山談議、それぞれ色々なルートを楽しんでいるよう。
 
夕食のおかずは少しずつの盛り合わせだが、暖かいご飯と味噌汁は美味しく、ご飯はどんぶりでお替りしてしまった。テレビ天気予報で、大町は曇り雨、外れることを祈るしかない。そして槍で雷のため1人死亡1人重軽傷のニュース、2日前に通った場所だ。小屋の皆無事であったこと喜びあう。
 
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起床し外に出てみると、今日も満天の星空、明けの明星が輝き、
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天の川もくっきりと。早めに頼んだ朝食、ご飯をお替り、作ってもらった食事は美味しい。5時に野口五郎山荘を出発、小屋の人達が見送ってくれ、お世話になりました。
 
稜線を少し上がると日が上がり始め眩しい。その横には初日歩いた燕から大天井までのシルエット、大天井の斜面に沿って雲が。
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思わず声が出てしまう。そして水晶も焼けている。
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少し岩場があったが、ほとんど砂地の歩きやすい稜線、大きく登り大きく下る。右後方には常に槍、
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前方には烏帽子岳とその後ろに立山。
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低木の樹林帯を抜け、7時に烏帽子小屋到着。
 
ここで前小屋で一緒だった方に追いつき、その後下山まで一緒していただく。デポして、烏帽子岳までピストン。最初のピーク登ってここが山頂と思いきや、先に岩の尖ったピークこれが山頂だ。山頂岩を右から巻くように土道、そして最後は縦鎖、横鎖、縦鎖で到着。剣岳の全容を確認し、小屋に戻る。
 
8時半烏帽子小屋を出発、ここからは樹林帯で、急登を足元確認しながら。登ってくる人は皆息も荒く汗だく。登山口を過ぎると白く広い河原を横切り、長いトンネル。11時半高瀬ダムに到着。
 
同行者が予約していたタクシーに同乗させてもらい、信濃大町駅に。降りたところで同じ小屋泊の2人に声掛けられ、一緒にお蕎麦、妙な親しみを感じる。JRに乗り、自分は駐車場のある穂高駅まで、他の方は2人東京方面、1人は京都とのことで、車内でお別れ。
 
近くの温泉場で5日間の汗流し、高速抜け帰りの途、18時に自宅着、長旅が無事終わった。
 
今回の山行きではいくつかの課題が見つかり、クリアしていきたいものだ。
・雷への対処方法
・美味しい(食欲湧く)山食作り
・重いザック担ぎへの体力作り
 
★山行形態 ★ 個人山行
★山  名 ★ 燕岳、大天井岳、槍ヶ岳、鷲羽岳、水晶岳、烏帽子岳
★山 行 日 ★ 2012年8月15日(水)~19日(日)
★天 候  ★ 晴れ/曇り/雨
★参 加 者 ★ 1名(345)